今日は12月6日。師走・ボーナス・クリスマス・プレゼント・年末・・など言葉が浮かんでくる。2024年も、令和6年もあと25日で終わってしまう。
私は毎年マンスリースジュール帳を買っている。来年どんな年にしようか、何しようかと考えながらスケジュール帳を買うのを楽しみにしている。
ダイソー到着。私のお気に入りはHANGYODONイラスト入りのスジュール帳。
あるかと棚を見ると、あらら残念。HANGYODONカレンダーはあったが、手帳はなかった。
どの手帳にしようかと品を手に取って眺めていた。
「あの・・黒い物取ってくれませんか?」
私の隣には140㎝くらいのふくよかな背の小さなかわいらしい奥様がいた。
私を見上げながら話している。私は黒色のスケジュール帳を渡した。
フサフサした白髪で色つき眼鏡をかけ、お化粧もきれいにされている。
薄色のピンクのリップが印象的。ニコニコしながら「ここに来たのは初めてなのよ」と言う。
マダムは「来年なんてあるか分からないけれど、買っておいた方がいいわねぇ。掃除とかあるから・・」と言いながら黒いスケジュール帳に決めたようだ。
私は来年なんてあるか分からないけれど・・の言葉に???。はてなマークを頭の中でグルグルまわしていた。私が不思議そうな表情をしているのを見て「94歳なのよ」と笑顔で言われる。
「94歳ですか?ここに買い物に来られて立っていること自体すごい事じゃありませんか?」
「そお?すごいことかしら?私はテニスをしていたから足が丈夫なのよ。テニスやめてからしばらく立つけれど・・。一年はたつわね。玄関にまだラケットがあるわよ。私がテニスに行くとコーチが少し相手してくれるれど、すぐに返されちゃうわね。」と話している。
一年前位までテニスをしていたとすると92歳まではテニスをなさっていたことになる。
足腰が健康ならば90代でもテニスができるんだ・・。52歳の私が妙な安心感を覚えた。
「お元気ですから100歳までは大丈夫ですよっ」と私が言う。
「100歳まではノーサンキューよ。死んだ夫も待っているしねぇ。明日はもうどうなってもいいのよ。そのために掃除はしているわ。」と言いながら私の顔を見て笑顔で去って行かれた。
94歳マダム。死をきちんと受け止めて生きているんだ。
結局 私のスケジュール帳はイラストが描かれていないシンプルなものとなった。
マダムとのやり取りに余韻を残しながらレジに向かおうとした。
あっ そうだ。HANGYODONのシールを買おう。
シールをシンプルな手帳に貼って、また一年HANGYODON手帳と一緒に暮らすアイデアが浮かんだ。
手帳とシールを買ってダイソーをあとにした。220円也。
自宅に到着。お留守番のワンコがうれしそうに出迎えてくれた。
ダイソーでの出来事を忘れないうちに書き留めようと今パソコンを開いた。
入力をしているうちに、私って、マダムに失礼なことを言っている非常識な奴だと反省。
知り合いでもない女性に言うなんて・・。しかしいやな顔もしないでお話ししてくれたマダム。
無地のスケジュール帳にHANGYODONシールを貼り始めた。
今年はこの手帳を見るたびに94歳マダムを思いだすんだろうと思う。
お元気で。
私は思った。
私が90歳になったとき、あのマダムのように元気に過ごしているんだろうなぁと。